屠蘇散は生薬!お正月に飲むお酒の本当の意味
お正月準備はいろいろありますが、おせちにお雑煮用のお餅に野菜に、プラスお屠蘇という方もいるでしょう。
「お屠蘇買った?」なんて会話も聞こえてきますが、そもそも屠蘇とは厄を祓い長寿を願うお祝いごとの儀式で、屠蘇散と言う生薬が使われているんです。
よくスーパーに行くとお酒売り場にお屠蘇の文字を見ることが多いです。
ですから、日本酒ならなんでもいい、好きなお酒を飲めばいい、金箔が入った豪華なやつにしてみようか、などとお酒中心に考えることが多いでしょう。
お屠蘇の本来の意味
屠蘇の字を分解すると
- 屠・・・邪気を屠る
- 蘇・・・魂を蘇らせる
という意味が込められています。
つまりお正月の屠蘇には1年の邪気を取り除いて家族が健康で幸せに正月を迎えられるような意味が込められているのです。
屠蘇散の気になる内容と効能
気になる屠蘇散の内容はどのようになっているのでしょうか。
- サンショウ
漢字で山椒と書き、果皮の部分を使います。芳香辛味健胃効果に鎮痛作用があり、体を温める効果が期待できます。 - ビャクジュツ
オケラなどが使われ、根茎の部分が処方されます。健胃作用や利尿作用、鎮静作用があります。苦みと甘味が混じっており、体を温める作用があります。
- ボウフウ
防風と表記され、根の部分が使われます。発汗作用に去痰効果、鎮痛作用があります。
- キキョウ
ご存知の方も多い桔梗ですが、根の部分が使われます。膿を排出し、去痰作用をもたらします。 - ケイヒ
桂皮と書き、トンキンニッケイの植物の樹皮を使用します。健胃効果に発汗作用が認められています。
理にかなった飲み物
お屠蘇はお正月のお祝いに年少者から飲みますが、屠蘇散の効果を考えると、お正月で弱った胃を休める働きがあります。
風邪をひきやすい年末年始ですから、去痰効果や発汗効果があるのもうれしいところです。
最近はほかの生薬を屠蘇散に配合し飲みやすくしたものも出回っていますが、屠蘇散の基本はこの5種類になります。
スーパーやドラッグストアで販売していることも多く、中にはお屠蘇用のお酒を買うとおまけしてくれるところもあります。来年のお正月に準備してみてはいかがでしょうか。