夢を見る前に宝船を枕の下に入れて縁起担ぎ
なぜ宝船が初夢に影響するのか
初夢に宝船の絵がいい、というのは江戸時代に庶民にその風習が広まってから広く知られるようになった風習です。
室町時代にはすでにあった風習ですが、枕の下に七福神が乗った宝船の絵を敷いて眠るといい、とされています。
その際
「なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな」
という回文の歌を書いたものを一緒に入れておきます。
この和歌の意味は3通りあり、
- 進む舟は心地のいい波音を立てるため 過ぎ去る時間を忘れて朝はいつ訪れるのか と思うほど夜が長かった
- 船が調子を上げて海を進む波の音は 永遠の夜を感じさせるほど心地よく 眠りさえも覚めてしまうほどだ
- 長い戦の記憶から目を覚ますがいい 波に乗る船のぶつかる音を いいものか考えるがいい
と言うものになります。
この歌は千代紙や折り紙に書き、自分でも唱えるといいということです。折り紙は帆船の形に降りましょう。
初夢と縁起直し
万が一宝船を使ってもいい初夢を見られなかった場合は縁起直しをしましょう。縁起直しとは悪いことを仕切り直すことで、悪い前兆が現れたときに祝い直す、と言うことが挙げられます。
方法はいろいろ言われていますが、もう一度初夢を見るということで改めて宝船を枕の下に入れると言う方法があります。
誰だっていい夢を見たいですから、初夢があまりに悪い内容なら縁起直しをして宝船にご利益にあやかりたいですね。
七福神ってどんな神様?
縁起がいいとされる七福神は7つの災難から逃れ7つの幸福を授かるという意味があります。唯一の神様である恵比寿天は商売繁盛、大黒天は財宝、福徳開運、毘沙門天は融通招福の意味があります。
弁財天は智慧財宝や縁結び、愛嬌、福禄寿は招徳人望、寿老人は長寿延命、富貴長寿、布袋尊は笑門来福や夫婦円満、子宝です。
このように縁起のいい七福神が乗った絵が描かれた紙を枕の下に入れていい初夢を見ませんか。