新年の風物詩《初日の出》!縁起担ぎの由来や名所をご紹介♪
『一年の計は元旦にあり』と言われるように、日本人にとってお正月は特別な縁起担ぎが行われます。中でも《初日の出》に願掛けを行う方が多いです。
縁起がよいとされる《初日の出》ですが、いったいいつから始まったのでしょうか?ここでは意外と知らない縁起担ぎの由来や国内外のおススメスの名所などについてご紹介します。
初日の出のを拝む由来とは?
一年で一番最初の日の出は“ご来光”とも呼ばれ、縁起が良いとされています。日本では古来より『初日の出と共に歳神様が現れる』と信じられてきました。
歳神様は穀物を司る神様で、『一年の初めに幸せをもたらすために光臨する』とも考えられていました。
農耕民族であった日本人は一年の豊作を祈願するために山や海で日の出を拝むようになり、この風習が現代まで続いています。
また“ご来光”とはもともと仏教用語の阿弥陀如来の“ご来迎”が語源となっています。“ご来迎”とは山頂近くで日の出を見ると雲に映った自分の影に光の輪が重なって仏のように見えることをさします。
“ご来光”は縁起の良い“ご来迎”にあやかった言葉で、現在は高い山や山頂から見る日の出をご来光と呼んでいます。このように“ご来光”は本来山で見る日の出をさしますが現在は《初日の出》と同義で使用されています。
日本で一番早い初日の出スポットはドコ?
日本には各地に名所がたくさんありますが、せっかくなら日本で一番早い場所で拝みませんか?太陽は東方昇るため、一番早く日の出を拝めるのは日本の最東端だと思いますよね?
実は日本で一番早いスポットは千葉県の『犬吠岬』です。日本の本土で最東端に位置するのは北海道根室市の『納沙布岬』です。
しかし元旦の真冬の時期、太陽は南東から昇るため千葉県の『犬吠岬』のほうが日の出時間が早いんです。ただし真冬の時期以外(2月〜11月下旬)では『納沙布岬』のほうが日の出時間が早いです。
また純粋に本土の中で最も早い場所とするなら一番は『富士山頂』です。『富士山頂』は『犬吠岬』よりも標高が高く、遠くの水平線を見ることができるため『犬吠岬』より4分ほど早く日の出を拝めます。
ただし富士山は冬場は入山禁止となるので1月1日に山頂で日の出を拝むことはできません。つまり実質的に日本で一番早いスポットは千葉県の『犬吠岬』ということです。日本で一番早いスポットで拝めばより縁起が良さそうですよね!
日本一早い『犬吠岬』、では世界一は?
世界で一番早い初日の出は日付変更線の直ぐ西側です。地図で確認してみると日付変更線の直ぐ西側には「サモア」と「キリバスのライン諸島」という国があります。
キリバスもサモアもタイムゾーンが「UTC+14」であり、世界標準時のロンドンよりも14時間早い日の出を迎えます。日本はタイムゾーンが「UTC+9」なのでキリバスやサモアと比べると5時間も遅いんですね。
近年では「世界一番早い初日の出が拝める場所」としてキリバスやサモアに観光客が世界中から訪れており、縁起が良いパワースポットとして人気となっています。
逆に一番遅い場所はドコでしょうか?調べてみると世界で一番遅い初日の出はスヴァールバル諸島の2月中旬です。冬場は地球上の北に位置するほど日の出が遅く、また場所によっては一日中太陽が昇らない極夜となります。
スヴァールバル諸島は人が定住する最北の町で、毎年元旦は極夜シーズンにあたるたることから地球上で最も遅い初日の出が拝める町となっています。
国内でおススメの初日の出の名所は?
お正月シーズンに旅行先で初日の出を拝む方もいますが、せっかく拝むなら絶景が楽しめる名所で拝みませんか?ここではおススメの名所を6つご紹介しましょう。
岩手県の碁石海岸はリアス式海岸となっており、剥きだしの岩肌や洞窟、絶壁などの絶景が広がっています。日の出の光に照らされると迫力が増し、見ごたえあることが人気へと繋がっています。
茨城県の大洗海岸では、神磯鳥居の白い石鳥居と初日の出のコラボが楽しめる人気スポットです。地平線から上った朝日が鳥居の真上にあがる様は神秘的なことから縁起が良いと人気です。
大阪府・信貴生駒スカイラインの途中にある展望台スペースや暗峠付近が名所となっています。普段は夜景スポットとして人気ですが、元旦には海から昇る日の出が見られることから多くの家族連れなどが訪れます。
三重県の二見興玉神社には縁起がよいとされる有名な夫婦岩があります。夫婦岩の間から日が昇ると思う方が多いですが実際は山側から昇り、日の出によって二見興玉神社と海がオレンジ色に照らされる神秘的な絶景が楽しめます。
福岡県糸島市の火山山頂から拝む元旦の日の出は西日本一美しいといわれています。山頂からは弓状に広がる海岸線が一望でき、雷山山脈から昇る朝日が海を真っ青に照らします。
熊本県の大歓峰・北外輪山の展望台は標高936mにあり、日の出によって照らされる阿蘇五岳が楽しめ、わざわざ県外から訪れる方も多い名所となっています。
どの名所も絶景と初日の出が楽しめることから縁起が良いと人気のスポットばかりです。旅行先や近くにご紹介した名所があればぜひ訪れてみて下さいね。
日本人の心!『富士山』で初日の出を見るには?
富士山といえば日本人に最も愛されている山ですね。残念ながら冬場は入山禁止となるため山頂から初日の出は拝めませんが、麓からとても縁起の良い『ダイヤモンド富士』が拝めます。
『ダイヤモンド富士』は太陽が山頂付近昇るか沈む瞬間に太陽光がダイヤモンドのように輝いて見える現象で、限られた時期・地域でしか見ることができません。
ここでは『ダイヤモンド富士』を見ることができるおススメのスポットを3つ紹介します。
本栖湖の南に位置する竜ヶ岳の中腹にある展望台や山頂では毎年ダイヤモンド富士を見る多くの人で賑わいます。山頂からは八ヶ岳や駿河湾も望める絶景スポットです。
身延町は日蓮宗総本山の久遠寺がある信仰の街で、毎年元旦には身延山の山頂で初日の出を拝もうと多くの方が訪れます。長者ヶ岳から富士山へと続く山並みから大迫力のご来光が見られる絶景スポットです。
高下地区は「日出づる里」と呼ばれる有名な名所です。県道沿いにある高村光太郎歌碑の付近がダイヤモンド富士をキレイに拝むことができます。
どこも人気の名所なだけに毎年込み合いますが、『ダイアモンド富士』はとっても縁起が良いのでぜひ一度は見ておきたいですね。
思い出をキレイに残したい!デジカメ撮影のコツは?
せっかく名所で縁起物の初日の出を拝むならキレイな思い出として残しませんか?一眼レフでなくてもコンデジやスマホでも十分キレイに撮影できますよ。ここではコツをいくつかご紹介しましょう!
カメラ、レンズ、三脚を用意しましょう。
- カメラ
何でもOKですが、高感度に強いカメラがおススメ。
- レンズ
標準ズームでOKですが、望遠レンズがあればなお良い。
- 三脚
手振れ防止や防寒対策になる。
●防寒対策
1月1日は一年で最も寒い時期なので、しっかり防寒対策をしてから出掛けましょう。
●スタンバイは1時間前から
1時間前にはスタンバイし、刻一刻と変わる空の景色を撮りながら初日の出を待つのもおススメです。慣れない撮影はバタバタすることもあるので時間に余裕を持って準備しましょう。
●日の出から1時間までがチャンス
カメラ設定は基本的にデジカメの「Avモード」でOKです。ただし露出補正に気をつけて下さい。マイナス補正のままだと日が昇ったら逆光になるので画面を確認しながら+0〜に調節しましょう。
日が昇り始め周りの景色が朝焼けに照らされる様は普段とは趣が異なる写真を撮影するチャンスです!日の出の瞬間を上手く撮影できなくても日の出から1時間位は撮影してみましょう。
いかがでしたか?《初日の出》の由来から名所などをご紹介しました。縁起が良いとされる新年一発目の日の出だからこそばっちり心に残るものにしたいですね。
ぜひご紹介した内容を参考に名所に出掛けてみたり、思い出に写真を撮ってみて下さいね。